「目隠し」


いつだって 色んなモノに目隠し
大切なモノが 見えていない

大勢の人に囲まれてこそ 孤独をまとい
優しさを与えられてこそ 卑屈さに拍車をかけ

「痛い」「寂しい」と泣き叫ぶ君は どんどん痛み上手になっていく
痛みに眼を瞑らないで 孤独に甘んじていないで

御世辞 作り笑顔に 愛想笑い
其れを材料に僕らは 虚しさを製造
疲れ切って壊れた奴を見る 周りの眼からは氷レーザー
止まることなんて 許されやしない
息ができなくなるまで 地球を虚しさで埋め続けろ

でも 何度傷付けられても 傷痕は痛み
何も与えられない心は 寂しいと泣いてるから

孤独なときに 眼を瞑らないで
独りのときにこそ 冷静に周りを見つめられる君がいる
友達に囲まれているときは 囲む友達の所為で君は目隠し
きっと見えていないモノが在る きっと見えていないコトが在る
孤独なときにこそ 眼をよく見開いて全てを覚えていて
其れはきっと 未来の君を作り出す糧となる

推察 観察 洞察力 全てを駆使して 僕らは皆探偵気取り
人を傷付けまいとして 
心の裏の向こうを読む
読めば読むほど 真理と喰い違っていく
僕らはそう 生活もままならない迷探偵

でも 何度傷付けても 愛したいから
何度傷付いたとしても いつか愛されると信じたいから

傷付けられたときに 蹲ってしまわないで
踏みにじられた其の心で 蹴り付けてくる足さえもしっかり見つめていて
きっと見えていない貌が在る きっと見えていない泪が在る
傷付けられたときにこそ 痛みという鏡で全てを見極めていて
其れはきっと君に 決して安くはないけれど大切な真実を見せてくれる

眼を瞑ってしまうコトが在っても 蹲って泣くコトが在っても
其れでもいつか 大切な人を守り抜く力とするために 愛
した人に 愛してもらえるように
今はまだ卑屈で弱いこの心を抱え いつか巡り逢う 貴女の元まで